(四)指導項目
単語
略
2.注釈・文法
(1)終助詞「よ」
聞き手が知らない情報を提供するときに使う。
①このタイプライターは古いものですよ。
②その中国製のウォークマンは田中さんのですよ。
③あの方は私の英語の先生ですよ。
④これはワープロでもありませんよ。
関連項目:
「よ」は、おおむね、話し手が自分の思ったことを話し相手に伝えてそのようにさせたいと思った時に文末につけるが、「よ」の表している話し手の意思は「よ」がついた単語や文節によって違う。
1.忠告 果物は体にいいから、毎日、食べたほうがいいですよ。
タバコは吸わないほうがいいですよ。
2.勧誘 早く行こうよ。早く行きましょうよ。
3.禁止 もうやめなさいよ。 ここでたばこを吸ってはいけませんよ。
4.通告・念を押す 出発しますよ。 もう時間ですよ。
5.命令 早くやってくださいよ。 やりなさいよ。 やれよ。 そこに座れよ。
6.訴え 寒いよ(う)。 お腹が空いたよ(う)。
7.返答 今、行くよ。 分ったよ。
8.呼びかけ 雪よ、岩よ、われらが宿り…… 空よ、水色の空よ……
(2)接続助詞「が」
前の文と後ろの文をつなぎます。
① 逆に使う時(しかし) あのレストランは高いですが、まずいです。
② 前置きのあとにつける時 すみませんが、失礼ですが、残念ですが。
③ 二つのことを並べて出す時
午前中は忙しいですが、午後は大丈夫です。
姉は小学校の先生ですが、弟は会社員です。
*接続助詞「けど」 (けれども、けれど)
① 逆接 高かったけど、買いました。
② 前置きに使う時 ちょっと質問がありますけど、今はいいですか。
③ 比較 ジュースは好きですけど、お茶は好きではありません。
④ 文の終わりで表現を柔らかくする時 ちょっとテレビの音はうるさいですけど
(3)形容詞
物事の性質、状態を表す言葉。日本語では用言の一つで、単独で述語になる。言い切る時の形が「高い」のように、「い」で終わる言葉。日本語教育では、イ形容詞と呼ばれることもある。
例: しろい
語幹 語尾
形容詞には、「うれしい」「なつかしい」など情意を表すものと「大きい、白い」など状態を表すものがある。情意性形容詞は「~しい」という形のものが多い。
連体形:体言を修飾する。 面白い 小説 青い 海
否 定:連用形く+ない(ありません)広い――広くないです――広くありません
丁寧な言い方をするときには「寒いです」のように形容詞に「です」をつける言い方になっている。この「です」は「だ」にはならなくて、丁寧という意味だけを加えるものです。
文型: ~は(形容詞)です 今日は 暑いです
~は(形容詞連用形く+ない)です。 今日は 暑くないです。
~は(形容詞連用形く)ありません 今日は 暑くありません
~は(形容詞+名詞)です 今日は 良い天気です
~は(形容詞連用形く+ない+名詞)です これは 美味しくないスープです
(4)形容動詞
用言の一つ。物事の性質、状態を示し、「静かだ」のように言い切る時の形が「だ」で終わる言葉。日本語教育ではナ形容詞と呼ばれることもある。
例: しずかだ
語幹 語尾
連体形: 体言を修飾する 語幹+な+体言 にぎやかな 町 きれいな 女性
否 定: 連用形で+(は)ない (はありません)
有名 ―― 有名ではない―― 有名ではありません
文型: ~は(形容動詞)です。 上海は にぎやかです
~は(形容動詞語幹+ではない)です 田中さんは 元気ではないです
~は(形容動詞語幹+ではありません) あの映画は 有名ではありません
~は(語幹+な+体言)です 桜は きれいな花です
~は(語幹+でない+体言)です あれは 丈夫でないかばんです

