3.文型
(1)存在文 存在を表す表現を存在文という。存在文では、ガ格の名詞が有情名詞なら「いる」が、無情名詞なら「ある」が使われる。 ○図書館は食堂の隣にあります。 ○田中さんは部屋にいます。 ◆主語が話に初めて出てきたものである場合は通常、「<場所>に(は)<もの=主語>がある」または、「<場所>に(は)<人=主語>がいる」という語順になる。 ○消しゴムはペンケースの中にあります。 ○留学生の佐々木さんは寮にいます。 ◆主語が話に既に出てきたものである場合は「<もの=主語>は<場所>にある」または、「<人=主語>は<場所>にいる」という語順になる。 ○この部屋にテレビが2台あります。 ○教室に学生が30人います。 ◆存在する人やものの数量を限定するとき、人やものが話に初めて出てきたものの場合は「<場所>に<主語>が【数量詞】ある/いる」という語順になる。 (2)所有文 所有の表し方にはいろいろなものがある。 ○私には妻がいます。 ○山田さんには兄弟が2人います。 ◆「所有」するのが「人」の場合は「<人=主語>には<人>が(【数量詞】)いる」が使われる。 ○彼には才能があります。 ○彼らは仕事への情熱があります。 ◆「~」が「才能、情熱」などの人間の抽象的属性の場合は「<人=主語>には~がある」が使われる。 ○私は熱が37.5度あります。 ○彼は身長が185CMあります。 ◆「~」が「熱、身長(胸囲、座高)」などの数量化が可能な属性の場合は、「<人=主語>は~が(【数量詞】)ある」が使われる。(「<人=主語>には」ではなく、<人=主語>はであることに注意) なお、「熱」の場合は基準値を超えている/いないかが問題となることが多いため、次の文のように【数量詞】は省略可能である。 ○私は熱があります。 ◆以上をまとめると次のようになる。 <人>には~がいる <人>には~がある <人>は~がある <人>は~がいる 人 ◎ △ △ ○ 才能など × ◎ ○ × 熱など × × ◎ × ◎:最も典型的に使われる ○:使える △:誤りではないが、あまり使われない ×:使えない (五)練習Bの回答 1.①A:楊さんは李さんの左にいますね。 B:はい、李さんの左にいます。 ②A:王さんは楊さんと李さんの間にいますね。 B:はい、楊さんと李さんの間にいます。 ③A:ごみ箱は教室の後ろにありますね。 B:いいえ、教室の後ろにはありません。教室の前にあります。 ④A:本棚は黒板の左にありますね。 B:いいえ、黒板の左にはありません。黒板の右にあります。 2.①A:黒板の左に写真がありますね。 B:はい、あります。 ②A:窓の下に花がありますね。 B:はい、あります。 ③A:李さんの右に学生がいますね。 B:いいえ、学生はいません。 ④A:楊さんの隣に本棚がありますね。 B:いいえ、本棚はありません。 3.①A:楊さんはどこですか。 B:楊さんは王さんの左です。/王さんの左にいます。 ②A:王さんはどこですか。 B:王さんは楊さんと李さんの間です。/楊さんと李さんの間にいます。 ③A:カレンダーはどこですか。 B:カレンダーは黒板の右です。/黒板の右にあります。 ④A:絵はどこですか。 B:絵はカレンダーの上です。/カレンダーの上にあります。 4.①A:楊さんの机の上に何かありますか。 B:はい、あります。 A:何がありますか。 B:鉛筆とノートがあります。 ②A:窓の下に何かありますか。 B:はい、あります。 A:何がありますか。 B:花や本などがあります。 ③A:李さんの右に誰かいますか。 B:いいえ、誰もいません。 ④A:楊さんの右に誰かいますか。 B:はい、います。 A:誰がいますか。 B:王さんと李さんがいます。 5.①A:机の上に鉛筆が何本ありますか。 B:3本あります。 ②A:机の上にりんごがいくつ/何個ありますか。 B:4つ/4個あります。 ③A:机の上に写真が何枚ありますか。 B:2枚あります。 ④A:机の上に電話が何台ありますか。 B:1台あります。

